子育て

フランス生活の鬼門「ソントル」を攻略しよう!

フランスの現地校やインターに子供を通わす駐在員家庭にとっては、

避けて通れないと言っても過言ではないのが、「ソントル」です。

一度使いお世話になるとありがたいソントルなのですが

最初の手続きは、なかなか大変でした💦

というのも、日本人幼稚園・ 小学校に通わせる場合は、

休みが現地校とは違うのでソントルを必要としません。

よって普段お付き合いのある日本人幼稚園・小学校のママ友経由では、

情報が取れず、ネットでも有益な情報は見つけることができず、

現地校に通っている日本人家庭を探して情報を集める日々でした。

この記事が同じような境遇の方の問題解決になることを目指し、

できるだけ詳細に書きます。

1.ソントルって何?

ソントルとは日本でいう「学童保育」のことです。

Centre de loisirs:ソントル=ド=ロワジールと正式には言います。

フランンスの学校は「6週行くと2週間の休み」があり、

実際に経験してみると、とにかくメチャクチャ休みが多い!です。

<2022年9月−2023年7月年度>

10月22日〜11月6日:Toussaint休暇

12月17日〜1月2日:Noël 休暇

2月18日〜3月5日:Hiver休暇

4月22日〜5月8日:Pâques 休暇

7月5日〜8月31日:été休暇

1年で学校に登校するのは140日未満・・・
アンリ
アンリ

フランス人はその休暇中に

・家族旅行

・田舎のじいちゃん・ばっちゃん家にあずける

・色んな習い事をさせる

といったことをしているようです。

その中でもお財布へのダメージがすくないありがたい存在となっているのが、

Facil Familleという公立の組織が運営する保育施設「ソントル」です。

公立のサービスですが有料です。(価格について後ほどご説明します。)

午前中のみもしくは終日(朝8:30〜18:00)まで

近所の学校で子供を預かってくれます。

どの学校がソントルを開講するのかは、休暇のたびに違うので

申込みの際に確認する必要があります。

ソントルには勉強的な要素はないようで、工作したり友達と遊んで過ごしているようです。

完全にフランス語の世界になりますので、

Henri家では、小学校から現地校に通い出した息子の予行演習として、

小学校が始まる1年くらい前からソントルを使用しはじめました。

最初は知らない現地の子供ばかりで嫌がっていましたが、

パリ15区は日本人家庭も多く、

毎回数人は日日もくしくは日仏家庭のお友達がいるようです。

それでも通い出した当初は大泣きすることも何回かありましたが。。。

2.ソントルの申し込み方法(初回利用時)

一度通い出すとオンラインで申し込みできるので問題ないのですが、

最初の申し込みは、ソントルを実施する近所の学校に直接申し込みに行きます。

学校の門でピンポンを押して、申込書をもらいに行く必要があります。

Henriの場合は、15区のEmiriauという小学校が近所にあったので、

そこに通う日本人家庭の方にサポートしてもらいながら申し込み担当者を見つけました。

具体的には普段は学校の門は閉じていますが、

子供の通学、帰宅時には扉が開いて先生が出てくるので

そこのタイミングで話かけることから始めました。

なお、一度ソントルを使用したことがあれば申し込みはネットでできること、

また通常は年度初めの8月~9月の間にソントルのアカウント作成の申し込みをするので

年度途中の申し込みはイレギュラーな申込みになります。

よって突然学校に行っても、申し込み用紙がない可能性が高いです。

紙がない場合に備えて、下記の情報を事前に用意して学校に行く方がいいかもしれません。

子供の名前、生年月日、住所、普段通っている学校の名前、

父親と母親の名前、生年月日、住所、メールアドレス、電話番号、

子供を預けたい日程

事前に予約しておければ良いので、フォーマットに拘らなくても大丈夫だと思います。

Henriの時は先生が手書きで申込み用紙を書いていました。

こんなので本当に予約できているのかソントル初日はとても不安でしたが、

ちゃんと予約されていました。

ここでまず第一関門突破です。

ちなみに、ソントルは余裕があれば当日申込み可能です。ただし料金は割高になります。

一度申し込むと、次回からはFacil Familleからオンラインで申し込みできます。

PORTAIL FAMILLE – accueil (paris.fr)

とにかく最初のハードルは高かったです。

ですが・・・最難関は次のステップでした~。
アンリ
アンリ

3. ソントルの料金を確定させる!

ソントルの利用料金は、親の年収に応じて10段階で決められています。

何も手続きせずにいると、10段階の最上位の「10」となり、

約26.30ユーロ/日(ランチ代込みで全日保育前提)となります。

 

2週間の休みを全て通うと、260€/人になるので結構高いです。

「駐在員は年収が高いから最上位のことが多いですよ」という噂も聞いていたのですが、

我が家は幸い?年収がそこまで高くなく半額くらいの値段になりました。

料金確定に必要なものは、

2年前の納税証明書(l’impôt sur les revenues)です。

(フランスでは前年の年収に応じた納税額が7月頃に通知されます。)

例えば、2023年度の申込みの場合は2021年度の証明書が必要ですが、

駐在して来たばかりの家庭にとっては、2年前の納税証明書はフランスに存在しません!

アンリ
アンリ
どうしたらいいの?

ソントルを運営しているFacil Familleに問合せたところ、

自分の住んでいる区(アンリの場合はパリ15区)の区役所にある

Caisse Des Ecoles」という窓口に行き、

Fiche Quotient Familial」という書類をもらって来るように言われました。

アンリ
アンリ
聞きなれない言葉ばかり・・・

学校の給食費のバンド(こちらも1−10の10段階)を認定する書類が

Fiche Quotient Familialとなっており、

そのバンドをソントルの料金に適応させるという考えのようです。

Fiche Quotient Familialを取得するには、

現地での給料明細とを持っていけばその場で発行してくれます。

(念の為に雇用契約書も持っていきましたが使いませんでした)

Henriの場合、1年目はこれでうまく行けたのですが、2年目はうまく行きませんでした。

Fiche Quotient Familialは同区内の学校(公立校と一部の私立校)に通う

生徒向けのもので、区外の学校に通う生徒には発行できないという回答でした。

「いやいや、Facile Familleにそう指示されたんだ!」とゴネましたが、

Facile Familleの管轄とは関係ない、Facile Familleの問題はうちは知らない。

という回答でした。

フランスでよくある「たらい回しの刑」にあい、最終的にFacile Familleとかけあって、

日本の納税証明書をフランス語に法定翻訳してもらい提出することになりました。

アンリ
アンリ
これからフランスに赴任される方は直近2年間の所得証明書をフランス語帆訳されておくことをお勧めします。

上記のやりとりを全てフランス語でやる必要があるので、

フランス語に堪能な人にサポートしてもらったほうがいいです。

なお、Fiche Quotient Familialや納税証明書の資料は

Mon Paris」というパリ市のサイトにアカウントを作成して、そこから提出します。

まずは、以下のリンクからアカウントを作る必要があります。

Mon Paris – Créer un compte

その後、以下の図表を参照しながら提出してください。

 

 

 

4. ソントル当日

ソントルは大体8:30〜9:00に子供を学校に連れて行きます。

①子供の名前を受付で伝える。

受付は学年毎、普段通学している学校毎に分かれていることがあるので要確認です。
アンリ
アンリ

②引き取りに来る時間と誰が迎えにくるか伝える。

16:00〜18:00くらいの間に3つくらい選択可能。

何時に門が開くかは学校や子供の年齢によって違う場合がありますので、確認が必要です。
アンリ
アンリ

時々、「ソルティー:Sortie」という近所の図書館、森、公園に出かけることがあり、

それに連れていってほしいか聞かれることがあります。想定外の質問にあたふたします。

このように口頭でコミュニケーンが必要なのでフランス語、少なくとも英語力は必要です。

なお、ソントル初回の利用時には子供についての情報を記載する冊子を配られるので、

それに名前、生年月日、住所、親の名前や連絡先、子供のワクチン接種履歴、

アレルギーや何か特別な配慮(治療中の病気などがあるか)などを書く必要があります。

 

 

 

またその冊子に貼るための子供の証明写真(念のため2枚)持っていってください。

写真のサイズは細くは指定されていないので、あまり気にしなくていいと思います。

子供が当日馴染めるのか、最初の頃は毎朝ヒヤヒヤしていました。

やはり3日目くらいになると「ソントル行きたくない!」と泣き叫んでいましたが、

そこはやはりソントルのスタッフもプロなので強引に抱きかかえて連れて行くと

うまく子供をあやしてくれました。

言葉は通じなくてもやはりプロはプロ。素晴らしい対応で頼もしかったです。

フランス語ができない子供にとっては、

トレイと水分補給が一番不安があります。

トイレは「小がピピ、大がカカ」と覚えさせましょう。

また、手ぶらで来ても大丈夫!と言われましたが、

水を自由に飲めずに喉がカラカラになっていたようで可哀想でした。

夏場は水筒を持たせておいたほうがいいかと思います。

3時頃におやつ(goûte)が配られるので、おやつの準備は不要です。

5.ソントルの支払い

ソントルの支払いは後日郵送で請求がきます。

罰金などお金を取ることに関しては、迅速なフランス政府なので、

大体ソントル期間終了して2週間以内には、郵送で請求書が届きます。

小切手などでも払えるようですが、

Facile Famileのサイトから自分のアカウントに入り

クレジットカード払いができるので、それが一番便利かなと思います。

Facil FamilleのアカウントのIDやパスワードはソントルへ申し込みしたら別途郵送でおくられてきます。
アンリ
アンリ

 

子供がもう少しフランス語がうまくなったら、

ソントル以外のプライベートな研修に行かせてみたいと思っています。

サッカーのパリサンジェルマンの提供しているサッカーの研修では

選手達と記念写真が取れたりするようです!

 

 

 

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